NoMANsLand(九州終末戦記)

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岩田班長｢ひょっとこのお面にマルチカム色の甚平って言ったらアレだよな｣

ジャーナリスト｢十年戦争の伝説゛あかまむし゛ですよね、実在したんですね。｣

岩田班長｢俺も最初は信じられなかったが、戦い方を見て確信したよコイツは九州中を震え上がらせたあの
゛あかまむし゛だってな。。
まぁどんな戦い方をしたかって言うと、、。
古臭いスプリングフィールドだったと思うが、ボルトをスムーズにコッキングし
アーマー兵のヘルメットに目掛け1発も外さずに命中させ続けたんだ、、。
30-06弾の威力に慌てたアーマー兵は何も出来ず後ろにずーっと押し込まれてたんだよ


そして古臭いライフルを撃ち尽くすと
今風のライフルに持ち替え、再びアーマー兵のヘルメットに当て続けて何もさせなかったんだが、、ココで異変が起きた。｣
  

岩田班長｢小屋に逃げ込んだは良いものの、俺が足を負傷しVIPに覆い被さる様に倒れ込んで身動き取れなくなってる最中に、部下の田中がデケェバタフライナイフに串刺しになってんのを目撃してよ、、俺もここまでかってなったんだ。｣






ジャーナリスト
｢その時VIPはどんな状態だったんですか？｣

岩田班長｢いつの間にか頭に風穴空いてたよ。｣

ジャーナリスト｢そうですか、、、。｣

岩田班長｢そして 鎧武者みたいなアーマー兵の1人がVIPが持ってたブリーフケースを腕ごと切断しようとしてて
もう1人なアーマー兵が俺の頭が撃とうとした時
いきなりデカい銃声がしてな
鎧武者みたいなアーマー兵のヘルメットにブチ当たって取り乱してくれたお陰で
俺の頭を撃とうとしてた奴はそっちに気を取られて
手元がブレたんだろうな
奴の銃弾は俺の頭に直撃せず左側頭部をカスっただけですんだんだ、、まぁ神に感謝だわな。｣



ジャーナリスト｢なるほどギリギリだったんですね｣

岩田班長
｢まぁな、それから死んだフリしながら銃声がした方を見てみたら入口に立ってたんだよ、あの都市伝説がよ。｣

  

岩田班長｢小屋に入るまでゴツイアーマー着けたヤツらと交戦しながら逃げてたんだが、アイツら5.56NATO喰らっても少し仰け反るくらいで平然と歩いて気やがる｣

記者｢ダメージが無いって事ですか？｣

岩田班長｢多分そうなんだろうな、、、
そんなんだからとうとうライフルの弾を撃ち尽くしたんで部下に制圧射撃させながら小屋に逃げ込んだんだ。｣




  

~大津の事件から数ヶ月後~
新熊本自治区 中央区 新熊本医療センター
10:00

ジャーナリスト
「元公安の大物実業家・最強のテロリスト・十年戦争の英雄が死んだにも関わらず、新熊本の首脳部がこの事件に対して沈黙を貫いている大津の事件で何があったのかお話を伺ってもよろしいですか？岩田班長」

岩田班長
「ジャーナリストの兄ちゃんはこの事件に頭突っ込んだらタダじゃすまないって、分かってて言ってんだよな？」

ジャーナリスト
「はい、承知の上です」

岩田班長
「そうか
あの時はVIPを新熊本の中央軍警察署に輸送中で、大津に入ったくらいでいきなり轟音が聞こえたと思ったら

前方の車両2台がぶっ飛ばされ後方の車両も火柱上げながら路肩に転がって行ったよ

残された俺達はスタックした車両を置き、部下2人とVIPを連れて近くにあったデカい小屋に走ったんだ。」  

15:15 新熊本自治区 大津 某倉庫入口近く


八兵衛「さて着きましたね」
大渕刑事「これは、、もう手遅れかもしれませんね。」
八兵衛「最悪VIPのアタッシュケースだけでも持ち帰りましょう。」
大渕刑事「そうですね、、では行きましょ」


ゴッ！

八兵衛「ココは私の為の死線です、あなたのような良き人にこれより先には連れては行けません、、それではごきげんよう。」






  

大淵刑事「失礼します！先程無線にvipを載せた車列が大津で襲撃されたとの報せが入りました！それと言われた通りに【過去の栄光】を持ってきました！」


八兵衛「読みが当たりましたね大淵刑事、それと【過去の栄光】ありがとうございますこれで何とかなりそうです。」

大淵刑事「それでは現場に向かいましょう！無線からの報告ではかなり危険な状況になっているみたいです！」

八兵衛「分かりました、手遅れになる前にvipを救出しましょう。」

  

とある邸宅、、。

？「さてさて準備しますか」


？「これを着けるのも最後でしょうね、歳には勝てませんな」

？「よし こんなもんですか」

？「そろそろ刑事さんが来る頃ですかね」

ドン！ドン！ドン！
玄関を叩く音が聞こえ、玄関を開ける

大渕刑事「八兵衛さん！！！VIPが乗ってる車両が襲撃されました！」

八兵衛「こんにちは刑事さん、やはり来ましたか。」  

10年にも渡る長き内戦が集結し、九州の人々に安寧が訪れた。
次第に各地で復興を進め、内戦前の九州に戻りつつあったが、、。
ハケミヤ陸軍(のちの新熊本連合)の軍縮で軍を抜けた者や阿蘇高菜人民解放軍の敗残兵や傭兵が食い扶持を得る為に犯罪行為に手を染める者も少なくなかった。
その状況を打開すべく
熊本の自治政府は元軍人・元傭兵・元警察の人材を引き抜き数々の民間警備会社を政府主導で設立した。
これを【Higo Security Guild(HSG)】を4社設立
この政策により以前よりも治安は改善された

しかし

内戦時に伝説と呼ばれていた兵士と有名実業家が亡くなった事件『降谷事件』を発端に
真の意味で新たな時代が幕を開ける事になる。


  

「阿蘇高菜人民解放軍(ATPLA)」が宣戦布告をした事により九州各地で資本主義と共産主義の代理戦争が勃発。
これから10年間
九州の旧自衛隊勢力は戦い続け
共産主義陣営に辛くも勝利した。
内戦後、、。
九州各地の旧政府は日本から独立し順調に復興していったかに思えたが、、、
内戦の影響は予想を遥かに超えたものであった。

  

九州の真ん中「熊本」
古くから湧き水や肥沃な大地に支えられ栄えてきた
一方、県民性はかなり癖がある事を知られており
古来の天下人も手を焼く程であったと伝えられている。
その熊本で「25時」と名乗るテロリスト集団がテロ攻撃を始めた影響で
熊本の人達は勝利ムードで保っていた治安が一気に崩れ、熊本は暗黒の時代へと変わってゆく
その後「25時」は中国からの全面支援を受け
「阿蘇高菜人民解放軍」と名を変え
熊本もとい九州の旧政府や自衛隊と在日米軍に
「九州解放」を謳い宣戦布告を行った。
これが後に語られる「九州十年戦争」の始まりである。